四十肩・五十肩は時期で過ごし方が変わる|夜の寝方と着替えのコツ

こんにちは♪
11月が目の前になって、そろそろコートやニットを出してくる時期ですね。
厚手の服に腕を通そうとした瞬間、肩にズキッ。夜も寝返りのたびに目が覚める……。四十肩・五十肩かなと思ったとき、実は「いまどの時期か」で過ごし方がけっこう変わるんです。
今日は、四十肩・五十肩の時期ごとの過ごし方と、夜の寝方や着替えの小さなコツ、それから私が千歳烏山整体院で学んだDRTの考え方からみた「肩を背骨と一緒にみる」お話を、少しくわしめにまとめました☆
この記事でわかること
- 四十肩・五十肩のしくみと、痛みの時期・動かしにくい時期の違い
- 夜の腕の置き方、着替えの順番など、肩をいたわる毎日の工夫
- 痛みが落ち着いてからの運動と、整形外科に相談したいサイン
四十肩・五十肩って、どんな状態?
四十肩・五十肩は、正式には肩関節周囲炎(かたかんせつしゅういえん)と呼ばれ、肩の痛みと、肩の動きが悪くなることが主な症状です。
日本整形外科学会の五十肩(肩関節周囲炎)の解説では、こんなことが紹介されています。
- 中年以降、特に50歳代に多い
- 肩関節をつくる骨・軟骨・靱帯や腱などが老化して、肩関節のまわりの組織に炎症が起きることが主な原因と考えられている
- 動かすときに痛むけれど、動かさないでいると、肩の動きがさらに悪くなる
- 髪を整えたり、服を着替えたりすることが不自由になることもある
- 夜中にズキズキ痛み、眠れないほどになることもある
肩の関節は、腕の骨(上腕骨)の丸い頭が、肩甲骨の浅いお皿にのっかっているような形をしています。そのまわりを、関節を包む袋(関節包)や、動きをなめらかにする袋(滑液包)がくるんでいるんです。この袋がかたくなったり、くっついてしまったりすると、肩はさらに動きにくくなるんですね。
日本理学療法士協会の冊子「理学療法ハンドブック 肩関節周囲炎」では、40〜70歳で起こり、特に40〜60歳の女性に多いとされています。
ただ、腱板断裂(けんばんだんれつ)や石灰沈着性腱板炎など、似た症状の病気もあります。それらはレントゲンやMRI、超音波などで区別されるので、まずは整形外科で肩の状態を確かめてもらうのが安心です♪
痛みの時期と、動かしにくい時期は別もの
四十肩・五十肩は、典型的には「炎症期 → 拘縮期 → 寛解期」の3つの時期を経て、1〜3年くらいかけて回復していくと冊子で説明されています。時期によって、すすめられる過ごし方が違うんです。
| 時期 | 肩の様子 | 過ごし方の方向 |
|---|---|---|
| 炎症期(えんしょうき) | 痛みが強い、夜も痛む、じっとしていても痛い | 安静。楽な姿勢を探して休む |
| 拘縮期(こうしゅくき) | 痛みは落ち着いてくるが、あらゆる方向に動かしにくい | 温めながら、痛みのない範囲でゆっくり動かす |
| 寛解期(かんかいき) | 痛みはほとんどなく、動きが少しずつ戻ってくる | 痛みに気をつけながら、動かす機会を増やす |
冊子には、時期の目安になるセルフチェックものっています。
- 夜に痛む
- 朝起きたときに痛む
- 反対側の肩にさわれない
- 脇をしめたまま、腕を外に開けない
- 背中にさわれない
- おへそにさわれない
- 着替えがつらい
- 髪を洗うのがつらい
- 肩より上の作業がつらい
1か2があてはまって、3〜9が3つ以下なら炎症期、4つ以上なら拘縮期。1と2があてはまらず、3〜9が1つ以上なら寛解期、というのが目安です。冊子でも「あくまで目安」とされているので、自分で決めつけすぎず、整形外科で相談するときのメモに使ってみてくださいね。
「痛くて動かせない」と「動かすと痛い」
ここ、いちばん間違えやすいところなんです。
冊子では、炎症期は「痛くて動かせない」、拘縮期は「動かすと痛い」と、痛みの出方が違うと説明されています。炎症期にがんばって動かそうとするのは、火がついているところをこするようなもの。反対に、拘縮期にずっとかばい続けると、筋肉などがかたくなって、ますます動かしにくくなる、という流れが図で紹介されています。
痛みは、その動きは危ないという身体からのサインでもあります。痛いと感じる動きは避ける、というのが冊子のメッセージです。
肩を、背骨と一緒にみるという考え方
肩が痛いと、肩だけに目が向きますよね。でも、肩の動きには、背中の丸まりや肩甲骨の動きも関わっています。
冊子には「肩と姿勢は仲良しです」というページがあって、こんな説明があるんです。
- 背中が丸くなると、胸や肩甲骨まわりの筋肉がかたくなり、肩甲骨が動きにくくなる
- 肩甲骨の動きが悪くなると、肩の動きも悪くなる
- 肩に痛みがある方でも、姿勢の影響で肩甲骨や肩まわりの筋肉がしっかり動かないことが、痛みにつながっていることがある
腕を上げるとき、実は肩の関節だけでなく、肩甲骨も背中の上をすべるように動いています。その肩甲骨がのっている土台が、背骨と肋骨なんですね。
DRTの考え方からみると
DRT(ダブルハンドリコイルテクニック)は、お茶の水カイロプラクティック院長の上原宏さんが考案した技術です。日本DRT協会の上原宏さんのプロフィールでは、上部頸椎カイロプラクティックの研究をもとに、触診で背骨の動きを確かめることを大切にし、目立つ大きな背骨のずれだけでなく、それを補うように起こる小さなずれ(補正的なずれ)まで調整の対象にする、と紹介されています。
協会の肩こりと指標についての記事では、上原さんが、施術の前後の変化を確かめる目安の一つとして、首から肩・背中に広がる僧帽筋(そうぼうきん)をみるようになった経緯も書かれています。
DRTの公式の説明に、四十肩・五十肩についてのものは見つかりませんでした。なのでここからは、背骨全体と、そのつながりをみるというDRTの考え方を、肩に当てはめてみたお話です。
| 肩だけをみると | 背骨とのつながりもみると |
|---|---|
| 痛い肩をどうにか動かそうとする | 時期に合わせて、肩はいたわりながら休める |
| 肩のまわりだけに目を向ける | 背中の丸まり、肩甲骨ののっている土台にも目を向ける |
| 痛い側の腕だけで生活を回す | 身体の向きや座り方を変えて、肩の仕事を減らす |
DRTは、私が以前勤めていた千歳烏山整体院で、院長から学んだ方法です。ただ、この表は身体の見方のひとつで、四十肩・五十肩への効果を示すものではありません。肩関節そのものの状態は、整形外科で確かめてもらうことが土台です。
ちなみに、以前のコラムでは、四十肩にもなり、慢性的な首・肩こりがつらかったお客様をご紹介しています。
※個人の感想で、効果には個人差があります。
夜がつらい時期は、まず腕の置き場所から
痛みが強い時期は、楽な姿勢で休めるように、寝ているときや座っているときの環境を整えることが大事とされています。
冊子では、まず痛みが出にくい腕の位置を探して、リラックスできる環境を整えることがすすめられています。それで痛みがやわらいで、動かしやすくなることもあるそうなんです。
仰向けで寝るとき
- 痛いほうのひじが、肩より下に落ちないようにする
- お腹の上にクッションや丸めたバスタオルを置いて、腕をあずける
横向きで寝るとき
- 痛いほうの肩は、なるべく下にしない
- 抱き枕やクッションを抱えて、上になった腕をのせる
仰向けだと、腕の重さで肘が布団のほうへ沈んで、肩の前が引っぱられやすいんですね。タオル1枚で高さを足すだけなので、今夜から試せますよ♪
椅子に座っているときも、ひじ掛けを使い、タオルなどで高さを合わせて腕をのせておくのがいいそうです。テレビを見るときやスマホを見るとき、腕がだらんとぶら下がっていないか、ちょっと見てみてください。
動かし始めは、いつから?
痛みが少し落ち着いてきたら、痛みのない範囲で少しずつ動かしていく、というのが冊子の流れです。痛みが強い時期に、がまんして動かす必要はありません。
痛みが少し落ち着いてきたら(それぞれ10〜15回、1日2〜3セットが目安)
振り子運動
- テーブルに痛くないほうの手をついて、前かがみになります
- 痛いほうの腕をだら〜んと垂らします
- 腕の力を抜いたまま、身体をゆらすようにして、腕を前後・左右にゆらします
テーブル運動
- テーブルの前に座り、タオルの上に手をのせます
- タオルに手をあずけたまま、上体を前に倒して、手をすべらせます
前後運動(座ったまま)
- テーブルにひじをつき、息をはきながら、お腹をへこませるように背中を丸めます
- 息をすいながら、肩甲骨をよせるようにして胸をはります
前後運動は、冊子のポイントに「肩甲骨の位置をイメージしながら」とあります。肩そのものより、背中と肩甲骨を動かす運動なんですね。先ほどの「肩と姿勢は仲良し」のお話とつながっています♪
痛みがなくなってきたら
痛みがなくなってきたら、Y-W運動(両手を斜め上に広げてYの字 → ひじを脇に近づけるように肩甲骨をよせてWの字)など、もう少し大きく動かす運動も紹介されています。首に力が入りすぎないよう、呼吸を止めずに行うのがポイントです。
どの運動も、痛みやつらさを感じない強さで、力を入れすぎずにゆっくり。行ってみて痛みが増すときは、すぐにやめて、医師や理学療法士に相談するよう書かれています。
着替えは、痛いほうの腕から
袖を通すときは痛いほうの腕から先に、脱ぐときは痛いほうを最後に抜く。これが、冊子で紹介されている着替えのコツです。
痛くないほうから着ると、最後に痛いほうの腕を後ろにひねって袖を探すことになりがちなんです。順番を変えるだけで、肩を大きく回さずにすむんですね。これからの季節のコートやカーディガンでも、ぜひ思い出してみてください☆
ほかにも、こんな工夫がのっています。
- 荷物は手で持たず、肩にかけるかばんや、買い物カートを使う
- パソコンなどは手だけを伸ばさず、身体の正面で使う
- 低いところの物は、手だけで取らず、しゃがんで目線を合わせて取る
- 車の運転は長時間を控え、シートを前にして脇が開きすぎないようにする
- デスクワーク中は時々休んで、ひじで円をかくように肩甲骨を動かす
- 全身運動としてウォーキングを1日15〜20分、少し汗ばむくらいで無理なく
- お風呂に浸かって温める
腕を上げる家事を減らす工夫は、洗濯物干しで肩がつらい人へのコラムでもまとめています。
こんなときは、先に整形外科へ
四十肩・五十肩は自然によくなることもありますが、放っておくと日常生活が不自由になったり、関節がくっついて動かなくなったりすることもあると、日本整形外科学会で紹介されています。
こんなときは、早めに整形外科で相談してください。
- 夜も眠れないほど痛む、じっとしていても痛む
- 腕がほとんど上がらない、力が入らない
- 転んだり、手をついたりしたあとから痛い
- 腕や手にしびれがある
- セルフケアをして、かえって痛みが増した
整形外科では、痛みが強い時期の安静や痛み止め、注射、痛みが落ち着いてからの温熱や運動などのリハビリが、時期に合わせて行われます。
よくある質問
Q. 四十肩・五十肩は、放っておいても大丈夫ですか?
A. 自然によくなることもありますが、放っておくと日常生活が不自由になったり、関節がくっついて動かなくなったりすることもあると紹介されています。似た症状の別の病気もあるので、一度整形外科で確かめてもらうと安心です。
Q. 肩は温めたほうがいいですか?
A. 痛みが強い時期は安静が中心で、痛みが落ち着いてきた時期に、お風呂などで温めながらゆっくり動かすことがすすめられています。熱っぽさや腫れがあるときは、自己判断で温めず、整形外科で相談してください。
Q. 痛くても、動かしたほうが早くよくなりますか?
A. 痛みをがまんして動かす必要はなく、痛みのない程度に動かしたり、生活の中で使ったりするのはかまわない、とされています。無理をすると悪化することもあるので、時期に合った運動は医療機関で理学療法士に教えてもらうのがおすすめです。
まとめ
四十肩・五十肩は、痛みの強い時期は休む、落ち着いてきたら温めながら少しずつ動かす、というように時期で過ごし方が変わります。夜は腕の置き場所をつくり、着替えは痛いほうの腕から。気になるサインがあるときは、まず整形外科へ。
feel me heart では、施術の前に写真と壁を使って姿勢を一緒に確認しています。「こんな姿勢だったんですね」と驚かれる方も多いんですよ。肩のことも、背中や姿勢と一緒にみていきたいと思っています。
「リンパ整体」は、大川カイロプラクティックセンターで学んだ大川メソッドと、それとは別の方法であるDRTの両方を背景にしたメニューです。秦野・渋沢で整体をお探しの方は、feel me heart の整体についてのページものぞいてみてくださいね。
