靴下が履きにくいのは股関節のせい?冬の足もとから見直す身体のつながり

こんにちは♪
そろそろタイツや厚手の靴下の出番ですね🧦
冬の靴下って、夏のサンダルにくらべると、毎朝ちゃんと身体を使う動作なんです。片足を上げて、かがんで、つま先に手を伸ばす。「靴下が履きにくいな」「足の付け根がつまる感じがする」というのは、股関節の動きを見直すちょうどいいきっかけかもしれません。
今日は、靴下をはく動きと股関節の関係、それから私が千歳烏山整体院で学んだDRTの考え方からみた、脚と骨盤と背骨のつながりのお話です☆ 少しくわしめにいきますね。
この記事でわかること
- 靴下をはく動きが、股関節のチェックになる理由
- 「片脚立ちではけない」と「座ってもはきにくい」の見分け方
- 靴下のはき方の工夫と、整形外科に相談したいサイン
靴下のはきにくさは、股関節のチェック項目にもなっています
靴下がはきにくいことは、股関節の動きが制限されているときのサインのひとつとして紹介されています。
股関節は、骨盤側のお椀(寛骨臼)に、太ももの骨の丸い頭(大腿骨頭)がはまった関節です。靴下をはくときは、ここを深く曲げて、脚を少し外に開く動きが必要になります。立っているときや歩いているときにはあまり使わない、けっこう大きな動きなんです。
日本理学療法士協会が公開しているアーカイブ版の冊子「理学療法ハンドブック 変形性股関節症」(2023年発行。協会は、アーカイブ版は最新の情報と異なる場合があると案内しています)には、セルフチェックとして次の10項目がのっています。
- 膝が常に重く感じる
- 動き始め、歩き始めにももの付け根が痛む
- 運動をした後、ももの付け根やお尻の横が痛い
- 家族あるいは親戚に股関節の病気を抱えている人がいる
- 歩くとき、左右に体がゆれる
- スカートやズボンの丈が左右で合わない
- 段差があると、上がりづらい
- 小さいころからあぐらがかけない
- 靴下がはきにくい
- 寝返りを打つとももの付け根が痛い
冊子では、7〜9は関節の動きが制限されることによる症状とされていて、ひとつでも当てはまる方には専門医の受診がすすめられています。
ここで知っておきたいのが、変形性股関節症(へんけいせいこかんせつしょう)のこと。股関節の軟骨が減って、関節に炎症が起きて痛みが出る病気です。日本整形外科学会の変形性股関節症の解説では、女性に多いこと、足の爪切りがやりにくくなる、靴下が履きにくくなる、といった日常の変化が出ることが書かれています。冊子によると、比較的若い年齢でも発症して、症状が出ることがあるんです。
もちろん、靴下がはきにくい方がみんな変形性股関節症というわけではありません。ただ、「身体がかたいだけ」と決めてしまわずに、一度立ち止まってみてほしいんです。
どの場面ではきにくい? 3つに分けてみましょう
はきにくさは、場面で分けてみると、原因を考えるヒントになります。
| はきにくい場面 | 考えられること | 次にしたいこと |
|---|---|---|
| 立ったまま片足を上げると、よろける | バランスや脚の筋力 | 座ってはく。脚を使う運動を見直す |
| 座っても、つま先に手が届きにくい | 股関節などの動きのかたさ | 左右差をみる。続くなら整形外科へ |
| かがむと、足の付け根が痛い | 関節の痛み | 無理にはかず、整形外科で相談する |
ちなみに、「片脚立ちで靴下がはけない」は、日本整形外科学会のロコチェックの項目のひとつです。こちらは股関節だけの話ではなく、足腰など身体を動かす力が衰えてきたサインをみるもので、1つでも当てはまると、ロコモ(ロコモティブシンドローム)の心配があるとされています。
同じ「靴下がはきにくい」でも、よろけるのか、手が届かないのか、痛いのか。ここを分けておくと、整形外科で相談するときにも伝えやすいですよ♪
この表は私が整理した目安で、病気を見分けるためのものではありません。原因はお一人おひとり違うので、気になる方は専門の先生に確かめてもらってくださいね。
脚と骨盤と背骨は、一本につながっています
靴下をはく動きは股関節だけのものに見えますが、脚は骨盤を通して、背骨につながっています。
DRT(ダブルハンドリコイルテクニック)は、お茶の水カイロプラクティック院長の上原宏さんが考案した技術です。日本DRT協会の上原宏さんのプロフィールでは、触診で背骨の動きを確かめることを大切にし、目立つ大きなずれだけでなく、それを補うように起こる小さなずれ(補正的なずれ)まで調整の対象にする、と紹介されています。
股関節とのつながりで気になるのが、協会の施術者向けの記事にある「下肢の押圧検査」です。
つまり、脚を入り口にして、骨盤と背骨の様子をみる、という発想なんです。積み木のいちばん下をそっと押すと、上のほうのどこがぐらつくかが見えてくる。そんなイメージに近いかもしれません。
また「骨盤と腰椎」という記事では、骨盤と腰の骨のずれは関係が深いので一緒にみていくこと、身体は全体としてみることが書かれています。
DRTの考え方を、股関節に当てはめると
ただし、DRTの公式の説明に、股関節についてのものは見つかりませんでした。ここからは、脚・骨盤・背骨のつながりをみる考え方を、靴下のはきにくさに当てはめてみたお話です。
| 股関節だけをみると | つながりもみると |
|---|---|
| かたい足の付け根だけを伸ばそうとする | 骨盤の傾きや、背中のこわばりにも目を向ける |
| 片側だけはきにくいのは、その脚の問題と考える | 左右の体重のかけ方や、立ち方のくせも見直す |
| 靴下のときだけ、がんばって身体を曲げる | 座り方、立ち方など、一日の身体の使い方も見直す |
DRTは、私が以前勤めていた千歳烏山整体院で、院長から学んだ方法です。ただ、ここでの表は身体の見方のひとつで、股関節の痛みやかたさへの効果を示すものではありません。股関節そのものの状態は、整形外科で確かめてもらうことが土台になります。
靴下は座ってはいて、動きはゆっくり練習
靴下は、立ったままはかず、椅子に座ってはくのが基本です。そのうえで、靴下の動きに近いところをゆっくり動かしてみましょう。
はき方と、暮らしの工夫
日本整形外科学会の解説では、どんな使い方で痛みが強くなるかを自分で観察して、痛みを悪化させない動作を生活に取り入れることがすすめられています。靴下の場面なら、こんな工夫がありますよ。
- 椅子やベッドのふちに座ってはく(片脚立ちより、ふらつきの心配が減ります)
- 足首を反対の膝にのせるのがつらいときは、無理にのせない
- 足を低い台にのせて、かがむ深さを少なくする
- 足の爪切りも、同じように座って足を台にのせる
- 冬のタイツやハイソックスなど、はくのに手間がかかるものは、時間に余裕のあるときに
それから、冬の暮らしで気をつけたいのが床の生活。冊子では、和式の生活は関節への負担が大きいとして、洋式トイレやベッドの利用がすすめられています。階段の上り下り、重い物の持ち運び、長時間の立ち仕事も、股関節に負担がかかる動作として挙げられています。
灯油やお米を運ぶ季節なので、重い荷物の持ち方のコラムもあわせてどうぞ☆
靴下の動きに近いところを、ゆっくり動かす
冊子のストレッチと筋トレの中から、靴下をはく動きに近いものを3つ選びました。お尻を伸ばす体操やお尻の横の筋肉のトレーニングは、股関節の痛みのコラムでご紹介しています。
始める前に、この4つを守ってくださいね。
- 痛みやつらさを感じる強さのストレッチは逆効果
- 痛みのない側も同じように行う
- 呼吸を止めず、無理のない回数でゆっくり
- 動きが悪い方や痛みが強い方は、理学療法士や医師に相談してから
1. 股関節を曲げる(5〜10秒)
靴下をはくときの「曲げる」動きです。冊子のイラストでは、湯船の中で行っています。
- かかとを床につけたまま、股関節と膝を曲げていきます
- しっかり曲がったところで、5〜10秒保ちます
- ゆっくり戻します。反対の脚も同じように
お風呂で温まりながらだと行いやすいとされています。湯船の中はすべりやすいので、ふちにつかまって、無理のない範囲で行ってくださいね。
2. ももの内側を伸ばす(5〜10秒)
脚を外に開くときに、引っぱられやすいところです。
- 両脚を横に開き、なるべく膝を伸ばして、前に手をつきます
- 息を吐きながら、身体を前に倒します
- ももの内側が伸びているのを感じながら、5〜10秒
3. お尻の筋肉を使う(5〜10秒、15〜20回を2〜3セット)
お尻の大きな筋肉(大殿筋)は、関節を守る重要な筋肉と紹介されています。
- 仰向けに寝て、両膝を立てます
- お尻に力を入れて、持ち上げます
- 5〜10秒保って、ゆっくり下ろします
痛みや疲れを感じたら、すぐにやめましょう。
股関節を曲げる動き、脚を開く動きをていねいに動かしておいて、それを支える筋肉も使う。靴下の動きを、分解して練習しているようなイメージです♪
足先が冷えて温まらない日は、骨盤まわりや股関節を動かすといいなあ、と私は感じています。これは私の体感なので、冷えへの効果というお話ではありません。ただ、寒くて縮こまりがちな季節に、股関節を動かす時間をつくるきっかけになったらうれしいです♡
こんなときは、先に整形外科へ
足の付け根の痛みが続くときは、セルフケアより先に整形外科で相談してください。
日本整形外科学会の解説では、変形性股関節症の初期は立ち上がりや歩き始めに脚の付け根が痛み、進むと痛みが続いたり、夜に痛んだりすることがあるとされています。レントゲンで状態を確かめることができます。
- 足の付け根の痛みが続く、だんだん強くなる
- じっとしていても痛む、夜に痛む、寝返りで痛い
- 靴下や足の爪切りが、以前より急にしにくくなった
- 歩くと身体が左右にゆれる、スカートやズボンの丈が左右で合わない
- 転んだあとから痛い
- 脚のしびれがある
よくある質問
Q. 靴下がはきにくいだけで、痛みはありません。整形外科に行ったほうがいいですか?
A. 痛みがなくても、冊子のセルフチェックでは「靴下がはきにくい」も含め、ひとつでも当てはまれば専門医の受診がすすめられています。片脚立ちでよろけるのは脚の力やバランスの話のこともありますが、座ってもはきにくい、左右差がある、以前より急にしにくくなったというときは、一度確かめてもらうと安心です。
Q. 股関節がかたいのは、ストレッチでやわらかくなりますか?
A. どこまで変わるかは、かたさの原因によって違います。痛みが軽く、伸ばして心地よい範囲なら、ストレッチを取り入れるのはひとつの方法です。ただ、関節そのものの変化が関係していることもあるので、痛みやつらさを感じる強さで伸ばすのは逆効果とされています。
Q. 先生は、何かセルフケアをやっていますか?
A. これ、よく聞かれるんです^^ 私の毎日の日課は、股関節ほぐしです。やるとお尻と腰の緊張がとれて、気持ちがいいんですよ。ほかには、湯船につかる、食事を楽しむ、ストレッチ、早寝。特別なことより、気持ちよく続けられることを大事にしています♡
まとめ
靴下のはきにくさは、股関節の動きを見直すきっかけになります。立ったままはけないのか、座ってもはきにくいのか、痛いのかを分けてみて、気になるときは整形外科で確かめてもらいましょう。毎日の靴下は、椅子に座ってゆっくり。そのひと手間からで大丈夫です。
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