膝の痛みで階段がつらい人へ|かばいすぎず太ももを育てる運動のコツ

こんにちは♪
駅の階段を下りるとき、膝がズキッとして、思わず手すりにぎゅっとつかまる。
膝の痛みで階段がつらくなってくると、なるべく膝を使わないように、そ〜っと暮らしたくなりますよね。
でも実は、膝をかばって動かさないことが、かえって膝の負担を増やす方向に回ってしまうことがあるんです。
今日は、膝を支える太ももの筋肉のしくみと、「ゆるめる・鍛える・動かす」という身体の見方、それから階段の上り下りのちょっとしたコツまで、少しくわしめにお話ししますね☆
この記事でわかること
- 膝のしくみと、階段で痛みが出やすいわけ
- 膝をかばって動かさないと、どんな循環に入りやすいか
- 階段で先に出す足と、おうちでできる太ももの運動・受診の目安
膝の痛みが階段で出やすいのはなぜ?
階段は、平らな道を歩くよりも膝を大きく曲げ伸ばししながら、体重を片脚で受けとめる動きだからです。
とくに下りは、ブレーキをかけながら体重を受けとめるので、膝まわりの筋肉ががんばるところなんです。
膝は、太ももの骨(大腿骨)とすねの骨(脛骨)が向かい合い、その前にお皿(膝蓋骨)がのっている関節です。
骨の表面は軟骨でおおわれていて、クッションのような役目をしています。
日本整形外科学会の変形性膝関節症の解説では、初期は立ち上がりや歩きはじめなど動作の開始時だけ痛み、休めば痛みがとれる。進むと正座や階段の昇り降りがつらくなる、と説明されています。
原因は関節軟骨の老化によることが多く、肥満や素因も関わること、男女比は1:4で女性に多く、年齢とともに増えることも書かれているんです。
ただ、膝の痛みの原因はひとつではありません。
半月板や靭帯のトラブルなど、別の理由で痛むこともあるので、「年齢のせいね」と決めつけないでいてくださいね。
膝を守っているのは、太ももの筋肉です
膝は骨と軟骨だけでなく、まわりの筋肉や腱・靭帯に支えられて動いています。
なかでも大きな支えになるのが、太ももの前にある大腿四頭筋(だいたいしとうきん)です。
大腿四頭筋は、名前のとおり4つの筋肉がまとまった、身体の中でも大きな筋肉。
膝を伸ばすときに働き、階段を下りるときには、膝がカクンと折れないようにブレーキ役もしてくれます。
たとえるなら、ゆっくり閉まるドアについている「ドアクローザー」のような存在。
これがしっかり働いてくれると、ドア(膝)がバタン!と勢いよく閉まらずにすむんです。
先ほどの解説でも、大腿四頭筋強化訓練や、関節の動く範囲を広げる訓練などのリハビリテーションが挙げられています。
かばいすぎると、膝はかえって休めません
膝が痛いからと動かさずにいると、筋力が落ちて、かえって膝の負担が増える循環に入ることがあります。
日本理学療法士協会の理学療法ハンドブック「変形性膝関節症」には、この流れが「悪い循環」と「良い循環」として図で紹介されています。
| 悪い循環 | 良い循環 |
|---|---|
| 膝が痛くて動かさない | 運動して動かす |
| 筋力が落ち、腱や靭帯の柔らかさも落ちる | 筋力がつき、腱や靭帯が柔らかくなる |
| 膝の負担が増え、関節が硬くなる | 膝の負担が減り、関節の動きがよくなる |
| 痛みが増え、さらに動かしづらくなる | 痛みが軽くなり、動かしやすくなる |
もうひとつ、膝に変形があっても7〜8割の人は痛みが出ない、という説明も載っているんです。
「変形がある=ずっと痛い」とあきらめなくていい、というメッセージは、読んでいてちょっとほっとしますよね☺️
「ゆるめる・鍛える・動かす」で、膝まわりをどう見る?
feel me heart では、私がいま学んでいるメディカルブックジャパン(松田塾)の「ゆるめる・鍛える・動かす」という考え方も参考にしています。
メディカルブックジャパンの事業内容のページでは、「緩める×鍛える」を中心にした考え方で、緩めるだけでは改善できない部位に対して、運動療法を日本人向けにアレンジした独自の施術法、と紹介されています。
代表の松田圭太さん(理学療法士)が考案した MSMメソッドは、硬くなった筋肉を「ゆるめる」、使えていない筋肉を「鍛える」、体全体を正しく「動かす」の3段階で身体をみていく考え方です。
サライ.jp に載った松田さんの解説では、ふくらはぎの運動について、この筋肉が使えるようになると膝や腰の負担が軽くなる、とも書かれています。
この考え方を膝まわりに当てはめると、こんなふうにみることができます。
- 膝だけを見ない:太もも・ふくらはぎ・股関節など、膝の上下で支えている筋肉までみる
- ゆるめる:かばう動きで張りやすい太ももの裏や内側などは、伸ばしてゆるめる
- 鍛える:膝を支える太ももの前の筋肉など、使えていない筋肉を目覚めさせる
- 動かす:階段の上り下りや歩き方など、毎日の動きを見直す
私も以前から、膝だけを切り離さず、腰や股関節など身体全体のバランスを見ることを大切にしてきました。
ほかの部分をかばう動きが続くと、膝に負担がかかることもある、という考えです。
膝の上下までみていくこの考え方は、そうした見方と重なるところがあるんです。
ここで紹介したのは考え方の当てはめで、膝の状態は一人ひとり違います。
どこから取り組むかは、痛みの有無や動きやすさを見ながら、無理のない範囲で考えてくださいね。
階段は、どっちの足から?
上りは痛くない足から、下りは痛い足から、が基本です。
理学療法士さんたちが、膝の痛みと付き合う生活の工夫として紹介している方法なんです。
上りは、先に段に乗せた足で体を持ち上げるので、元気な足に力仕事をまかせます。
下りは、後ろに残った足が体重を支えながらブレーキをかけるので、痛い足を先に下ろして、元気な足に支え役をお願いする、というわけです。
覚え方は「上りは元気な足、下りは痛い足」。
手すりがあるときは、遠慮なく使ってくださいね♪
ほかにも、こんな工夫が紹介されています。
- 歩きはじめる前に、少し足踏みをしてから歩く
- しゃがんで膝が痛いときは、まず片膝をつく
- 正座などを無理にすると痛みが強くなることがある
- 低い椅子からの立ち上がりや、高い段差の上り下りは膝に負担がかかりやすい
- 歩数計で1日に動いた量を記録し、痛みが強くなった日は前日の歩数を振り返る
最後の歩数の記録は、意外と見落としがちなポイント。
「昨日はちょっと歩きすぎたかも」と分かると、自分にちょうどいい量が見えてきますよ。
おうちでできる太ももの運動
ここからは、理学療法士さんたちが自宅でできる運動として紹介しているものから、太ももまわりのものを選んでみました。
サロンの施術とは別の、おうちでできるセルフケアです。
始める前に、大事なお約束です。
- 痛みや辛さを感じる強さのストレッチは逆効果
- 呼吸を止めずに、無理のない回数でゆっくり
- 運動の途中で痛みや疲労感が出たら、すぐにやめる
- 動きが悪い方や痛みが強い方は、先に医師や理学療法士に相談する
1. ゆるめる:太ももの裏を伸ばす(30秒)
- 床に座って、片脚を前に伸ばします
- 背筋をまっすぐにしたまま、上体を前に倒します
- 太ももの裏が気持ちよく伸びたところで、30秒キープします
- 反対の脚も同じように行います
バランスがとりにくいときは、手を床についても大丈夫です。
2. 鍛える:クッションつぶし(太ももの前・やさしめ)
- 床に座り、片脚を伸ばして、膝の裏にクッションを置きます
- 反対の膝は立てておきます
- 膝の裏でクッションをつぶすように押しつけて3秒、ゆるめて3秒
- 反対の脚も同じように行います
膝を曲げ伸ばししないので、太ももの前の筋肉を、膝に大きな動きをさせずに使えるのがこの運動のいいところ。
目安は、1セット15〜20回を2〜3セットです。
最初は回数にこだわらず、疲れが残らないくらいから始めてくださいね。
3. 動かす:歩きはじめは足踏みから
- 立ち上がったら、その場で軽く足踏みをします
- 膝の曲げ伸ばしになじんできたら、歩きはじめます
ウォーキングなどの有酸素運動は、30分程度を週2回程度、続けていくことが大切とされています。
少し疲れるくらいで、心地よく続けられるものを選ぶのがポイントです。
この順番で紹介した理由
この記事では、かばう動きで張りやすい太ももの裏をゆるめ、膝を支える太ももの前の筋肉を使い、最後に毎日の歩き方を見直す順番でご紹介しました。
さっきの表の「良い循環」の、最初の一歩を回していくイメージなんです♪
膝についての過去のコラムもあわせて読んでみてくださいね。
股関節まわりが気になる方は、股関節の痛みとお尻の横の筋肉のケアもどうぞ☆
整体より先に、整形外科で相談してほしいとき
膝が腫れている、熱っぽいときは、まず整形外科を受診してください。
膝が腫れたり熱をもったりしているときは、整形外科を受診するよう案内されています。
ほかにも、こんなときは早めに相談すると安心です。
- じっとしているときや夜も痛む
- 膝に水がたまったような張り、腫れぼったさがある
- 階段を下りるときに、膝の力が急にカクンと抜ける
- 膝が完全に伸びきらない、曲げ伸ばしでひっかかる
- 転んだりひねったりしたあとから痛い
- しびれがある
膝のセルフチェックの項目では、膝の力がカクンと抜けるのは半月板のトラブル、膝がガクガクして不安定なのは靭帯のトラブルのときによくある症状、とも紹介されています。
気になる方は、一度しっかり診てもらってくださいね。
よくある質問
Q. 膝が痛いときは、なるべく動かさないほうがいいですか?
A. 腫れや熱があるときや、強く痛むときは無理をせず、まず整形外科で相談してください。
そうでない場合、かばって動かさずにいると筋力が落ちて、膝の負担が増える循環に入ることがあります。
痛みの出ない範囲で、少しずつ動かしていくのがひとつの考え方です。
Q. 膝の痛みに、太ももの筋トレは本当に必要ですか?
A. 太ももの前の大腿四頭筋は、膝を伸ばしたり、階段を下りるときのブレーキ役をしたりして膝を支えています。
変形性膝関節症のリハビリテーションとしても、大腿四頭筋の強化訓練が挙げられています。
どの運動が合うかは膝の状態で変わるので、痛みや疲れが出ない範囲から始めてくださいね。
Q. 運動を始める前に、整形外科で相談したほうがいいですか?
A. 膝が腫れている、熱っぽい、夜も痛む、強く痛むなどのときは、セルフケアより先に整形外科で相談してください。
動きが悪い方や痛みが強い方も、運動を始める前に医師や理学療法士へ相談するよう案内されています。
まとめ
膝の痛みが階段で出やすいのは、片脚で体重を受けとめながら膝を大きく曲げ伸ばしするからです。
かばって動かさないより、太ももの筋肉をやさしく使い、「上りは元気な足、下りは痛い足」で負担を分けてあげることが、毎日の膝の助けになります。
腫れ・熱っぽさ・夜の痛みがあるときは、まず整形外科で相談してくださいね。
feel me heart は、秦野市・渋沢駅から歩いて来られる女性専用のプライベートサロンです。
施術内容と流れは、整体のご案内ページにまとめています。
